2021.06.01
自分に合う道を選ぼう 🍒教室だより2021-06月号●さくらんぼ教室では今年も「学力診断テスト」や「特別支援学校公開模試」がスタート、各学校の説明会も始まりますね。受験生のみなさんにはぜひ、いろいろな学校に直接足を運んでいただき、ご本人の気持ちを大切に志望校を決めてほしいと思います。今年度開講した「進学クラス」では、保護者の皆様にもご協力いただきながら三者面談を実施します。「合格できるかどうか」だけでなく「ご本人に合う学校かどうか」「毎日元気に通えるかどうか」をよく検討して進路選択ができるよう、サポートさせていただきます。
●「学校が辛かった」という子どもたちが大人になってから、「ある時突然、前後の脈絡なく強い怒りの感情が沸くことがある。9年も前のことなのに…」「頭の中の映像メモリが急に再生されます。映像の中で友達から『きみとは遊ばないよ』と笑われると、僕は怒ってしまうんです…」というような相談をしてくることがあります。過去の経験やその時の感情が鮮明に再現される「フラッシュバック」は、とくに発達障害傾向のある人たちにとっては「再体験」に近いといわれ、医療的支援が必要になることも。そんな声を聞いて思うのは、成長期や思春期の子どもたちが「辛い」「苦しい」と感じる期間が長期化・複雑化する前にサポートする重要さ。本人に合う学校や環境を選ぶことが、その先の心の健康にもつながるからです。
●「あんなに辛かった学校生活が、今はこんなに楽しい」先日見学させていただいたサポート校に張り出されていた生徒の句のひとつ。廊下いっぱいに並んだ「心の声」の数々に圧倒されました。ほとんどが不登校を経験した生徒で転入生や編入生も多いそう。公立の高校に比べれば決して贅沢な設備ではないけれど、どの教室にも高校生たちの笑顔があり、先生方のぬくもりが感じられる校舎。一人ひとりが「大事にされる」「尊重される」場所との出会いが大きいことを感じました。
●先月本部教室で開講した「大学生のための就活講座」(全2回)には、現役大学生のほかアルバイト中の元大学生など様々なメンバーが集まりました。「会社説明会では何をポイントに聞くとよいのか」「緊張せずに自分の良さをアピールするには?」などの講義のあと、グループ面接やグループディスカッションにもチャレンジ。みんなで話し合った「働きたい会社」は「人間関係のよい会社」でした! リクルートスーツの皆さんは、誠実で素敵な人たちばかり。「みんなで机をロの字に動かしてください」に全員で苦戦するあたりが、何とも微笑ましく…。「自分に合う」を選ぶ大切さは職業選択も同じ。時に充電したり寄り道したりしながらも、前に進んでいってほしいと思います。(伊庭葉子)