2023.12.01
発達障害は苦労もあるが立派な個性🍒だより2023-12月号●「今日、とってもいいことがあったんです」笑顔で登場したのは、
千葉教室社会人クラスの大学生・絶対可憐ぷよマスター(以下ぷよマスター)さん。
猛勉強の結果、3回目にして漢字検定準1級に合格できたとのことで、とても嬉しそう。
そんな彼の一番の特技は「マンガを描く」こと。
「僕は発達障害をテーマにした漫画を描いて、学校生活で苦労している人や、発達障害の方に関わっている人に読んでほしい」というぷよマスターさんに、彼の心を支えてきた「マンガの世界」についてお話を伺いました。
●いつごろから漫画を描き始めましたか
小学生の頃からで、今、作品はジャポニカ学習帳に50冊を超えています。小学校に入学してすぐいじめにあいました。学校は『ドラえもん』や『ド根性ガエル』のような世界で、ジャイアンやゴリライモみたいないじめっ子がいました。さらに先生からひどい言葉を受けたこともあり、生きていることを辛く感じた時期もあったんです。
●学校生活の中で苦労されたのですね。
中学、高校と例えば『暗殺教室』のように色々なことがありました。いじめが原因で心が乱れ、怒りが爆発してしまったこともあります。でも敵ばかりではなく、僕のことを支えてくれる友達や先生もいました。また中学から高校にかけて漫画を描く力も成長し、それが心の支えになりました。『ドラゴンボール』の鳥山あきら先生、『ONE PIECE』の尾田栄一郎先生、『鬼滅の刃』の吾峠呼世晴先生などに影響を受けました。
●作品には色々なキャラクターが登場して楽しいですね
僕の漫画には、デジモンやスーパーサイヤ人、こち亀の両津さんなど、色々な漫画のキャラクターがクロスオーバーしているんです。なんと、さくらんぼ教室のカメオ先生やシタヤ先生も登場するんですよ(→あ!本当、そっくり!)。
●いま、「発達障害」をどのように捉えていますか?
一言で「発達障害」といってもいろいろな種類があります。「きつねうどん」が食べたいと思っていても「かき揚げ」にしたり、次の日は「カレー」が食べたくなったりするのは、それぞれの味があるから。発達障害も同じように色々な特色があります。僕ははじめ発達障害があるという自覚はなかったけれど、最近は受け入れ初めています。発達障害は苦労も持っているけれど、立派な個性。そのことを漫画に描きたいと思います。「大学生になって世界が広がった」と話す、ぷよマスターさん。社会人クラスの友達も多く、毎週休まずに楽しく通っています。また新作を拝見できることを楽しみにしています!
●今月のソーシャルスキルトレーニングで、社会人クラスの先輩が中高生に「仕事の話」をしてくれました。
「一生懸命働いてお金を稼ぐことが今の私の仕事。間違えたり失敗したことは何度もあり落ち込んだこともある。その都度解決し体験を積み重ねていくことが、これからの人生につながると思う」
・・・そんな言葉が後輩たちの心に大きく響いています。
就労をめざす都立特別支援学校には今年度95人が出願、健闘しました。
さくらんぼ教室の受験シーズンは続きます。
皆様どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
(伊庭葉子)