社会人クラス 神祖裕野さん 神祖遊野さん

「さくらんぼ教室」に通い始めたのはいつですか?

裕野さん

私たちは、双子の兄弟です。「さくらんぼ教室」に通い始めたのは高校2年生の時で、体験学習を経て高校生クラスに入りました。

遊野さん

裕野が弟で僕が兄なのですが、教室の中で同じ「発達障害」という人生のテーマを持った友達や仲間と出会えたことが大きな意味を持ちました。ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)を通じて、少しずつ社会性を身に着けることができて、今の二人の仕事に結びついていると思います。

今、「さくらんぼ教室」とどのように関わっていますか?

裕野さん

兄も私もそれぞれの別の仕事を持っていますが、日々の目標や未来へのビジョンを持って毎日を楽しめています。仕事をしながら、土曜日の社会人クラスに通い続けています。

遊野さん

社会に出て、自分らしく働くようになっても、「さくらんぼ教室」は私たちにとって必要な場所です。友達がそこにいるだけでなく、みんなと一緒に成長できる場所だからです。学びだけでなく、楽しみも多く、年に1回の研修旅行も大きな楽しみで、普段は教室が違う社会人の仲間たちと出会うことで良い刺激を受けます。

裕野さん

今は、土曜日の社会人クラスで30名ほどの仲間と学んでいるのですが、研修旅行は先生たちも含め、130名強で出かけました。初対面の仲間とも、共通の話があるので、すぐに仲良くなれます。

遊野さん

同じクラスの中での出逢いからも、私たちは良い刺激を受けています。

裕野さん

同じクラスの先輩から「コミケ(コミックマーケット)」の話を聞いて、兄と私はすごく興味を持ったので、その先輩に連れて行ってもらったんです。もともと、アニメが好きなのもあったのですが、新しい世界を教えてもらって、その扉を開けることは私たちの視野を広げてくれます。

現在の仕事において、どのようなことを考えながら
仕事と向き合っていますか?

遊野さん

高校生から「さくらんぼ教室」に通って、楽しんで学ぶことが習慣になって、気づけば職場で働いている自分がいます。細かい手作業が得意なのですが、今はひとつでも多くの仕事をやりたいというモチベーションがあります。

裕野さん

私は事務の仕事をしていますが、周囲から「ありがとう」と言われると、この仕事をやっていて良かったなと感じます。今後は、さらに人の役に立つような仕事に取り組みたいです。他人や社会のために自分を役立てたいと思います。

お二人の夢は?

遊野さん

ブラジルのアマゾン川に行ってみたいです。いろいろな生態系がそこにはありますし、特にアマゾンカワイルカという3500万年前のクジラと似た姿の川に生息するピンク色のイルカをこの目で見たいと思います。

裕野さん

私はアニメの舞台を訪れたいと思います。細田守監督の「サマー・ウォーズ」という作品が大好きで、その舞台になった長野県の信州上田を巡りたいですね。神社、公園、学校、市役所などの作品に登場した場所をひとつひとつ回りたいです。